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11/1 第一三共、ウイルス使うがん治療薬発売 脳腫瘍向け2021:11:01:15:33:57

第一三共、ウイルス使うがん治療薬発売 脳腫瘍向け

 日経新聞 21/11/01

第一三共は1日、遺伝子を組み換えたヘルペスウイルスの一種でがんを治療する注射剤を発売した。「腫瘍溶解性ウイルス」と呼ばれる国内で初めての治療薬で、悪性度が高い脳腫瘍向け。頭部を切開して脳腫瘍に直接注射することでがん細胞を破壊する。正常な細胞は攻撃しないため副作用が比較的少ないことも特徴という。

発売した「デリタクト注」は脳腫瘍の一種である「悪性神経膠腫」が対象となる。国内で年間約2800人が罹患(りかん)しているとされる。価格は1瓶143万1918円。中堅化学のデンカが製造する。

当面は臨床試験(治験)を実施する施設に絞って供給する。現在は生産に必要な使い捨て資材が不足しているため、十分な供給ができないという。新型コロナウイルス下でコロナワクチン生産のために使い捨て資材の需要が高まっている影響を受けているとみられる。今後は生産体制を整えて、供給先を拡大する。