【チーム医療への取り組み】 2012/3/10(土) 関西がんチーム医療研究会 市民公開講座『これからのがん診療はこうあってほしい』 質疑応答のご紹介2012:04:02:13:48:48

2012年3月10日(土) 大阪市立科学技術センターにおいて、市民公開講座『これからのがん診療はこうあってほしい』 (関西がんチーム医療研究会・特定非営利活動法人堺臨床研究支援セ ンター 共催)が開催されました。
http://www.osaka-anavi.jp/from/2012/02/310-1.html (イベント案内記事)

主催の関西がんチーム医療研究会は、2007年に堺市で発足。
特定非営利活動法人・堺臨床研究支援センター(代表/古河洋氏)が中心となり、医師・看護師・薬剤師・その他医療従事者によるがんチーム医療に関する研究会として立ち上げられました。
発表には、がんの診断・治療・患者のケア・情報の伝達・がん登録など多種多様のチーム医療に関する演題が集まる、全国でも類を見ない活動を行ってきました。開催は今年2月で10回を数えています。 2009年の第5回からは『大阪がんええナビ』のメンバーが患者側として参加し、"患者目線による情報提供""チーム医療における患者の役割"について発表を続けています。

 

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 公開講座では、第1部の講演「がん診療拠点病院の診療実績の公表」(大阪府立成人病センター予防情報センター部長 津熊 秀明氏)、第2部のパネルディスカッション「がんチーム医療の活動から」の後、来場者との活発な質疑応答が行われました。

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時間内に答えられなかったご質問に対し、パネリストの方々から次のような回答を『大阪がんええナビ』がお預かりしましたので、ここでご紹介致します。

 

  • 参加者よりのご質問と回答


    パネルディスカッション「がんチーム医療の活動から」 パネリスト

    市立堺病院 池田 恢 
    大阪がんええナビ制作委員会 濱本 満紀
    大阪市大がん患者サポートの会・ぎんなん 河村 美智子
    桃山学院大学教授 伊藤 高章

  • Q: 患者会の運営にあたって、入口にブースなどもうけられない場合、どうやって参加してもらったらよいか?

    A: 病院の入り口ではなくても、会議室などが借りられることもありますし、はじめは少人数のことも多いので、静かですいている喫茶店などで、お茶を飲みながらのお話でもいいと思います。無理なく集まれれば、'コレ'といった決まった形ではなくて大丈夫だと思います。

  • Q: 生存率の出し方は日本と海外とは違いますか?

    A1: 同じ出し方をしています。

    A2: 計算式としては全く同じです。しかし、がんの生存率の場合、がんになったからといってすぐに生死が決まるわけではないので、ある程度の期間を経過観察しなければ生存率はわかりません。その間にどのような事情であれ通院を中断する患者が多いとデータが不正確になります。したがって,国ごとの医療費や医療制度による受診のしやすさの違いでデータの信憑性が違ってくる可能性はあると思います。そういった意味では病院にかかりやすい日本のデータはかなり信頼できると思います。

  • Q: 診療と治療はどう違うのですか?

    A1: 治療とは病気を治すための直接的な行為です。手術、投薬、放射線治療、リハビリテーションなどが該当します。これに診断、経過観察、治療効果の測定などのプロセスが加わって診療になります。診療は医師が主導する領域ですが、これに看護、介護、福祉などのケア領域が加わって医療となります。これらの領域にもいろいろな専門職があり、その専門家たちが集まって対等な立場でそれぞれの専門技能をいかんなく発揮することで最善の医療を提供するのがチーム医療です。

    A2: 診療とは、医師が患者を診察し、治療することであり、治療とは病気や症状を治癒あるいは軽快させるための医療行為をいいます。

  • Q: 患者会は患者さんの集まりなのでメンバーががんのために「欠けて」いくことがあると思います。このことに関して話し合うことはありますか?

    A: もちろん話すことはあります。亡くなられて悲しみはありますが、それまで頑張って生きてこられて私たちはそれを隣で見ています。「お疲れさまでした」という気持ちで見送れますし、ともに送る仲間がいますので、悲しんだまま、ということはありません。

  • Q: チーム医療の中には、地域連携医療も含まれるのでしょうか?

    A1: 含まれます。

    A2: 最近ではできるだけ慣れ親しんだ環境で療養ができるように地域連携医療が行われるようになってきました。狭い意味でのチーム医療は病院内の各分野の専門家によって行われますが、地域連携医療ではそれぞれの地域の開業医家や訪問看護ステーションのスタッフが新たにチームに加わることになります。病院から丸投げするのではなく、病状の変化などの際には連絡をとりあって病院のスタッフも一緒に対策を考えて治療やケアの見直しにあたります。地域の医療機関と病院のスタッフが定期的に治療やケアの方針を検討するカンファレンスを持つのが理想的であり、実際に行っている施設もあります。しかし、たくさんの地域と連携している場合には時間的な制約などでなかなか実現できないのも実情です。

    A3: がん情報サービス『患者必携』では、チーム医療全般について、患者さんにも分かりやすい解説がされています。地域医療との連携についても触れられていますので、どうぞご参考になさってください。
    http://ganjoho.jp/data/public/qa_links/hikkei/odjrh30000012j1o-att/hikkei_a2-1-5.pdf
    「退院後の医療・療養を引き継ぐ際には、地域の在宅医療の医師や訪問看護師が加わることもあります。」

  • アンケートにお寄せいただいたご意見・ご要望

    ・がんを知る機会を作ってもらい助かりました。

    ・いろいろとサポートしていただけるところがあることを知り困った時はぜひお世話になりたいと思います。

    ・様々な分野からの視点でお話を聴くことで「こういう考え方もあるんだ」と気付くことができました。

    ・標準治療が終わった後の指導・方向性・対応があれば。

    ・各パネリストの方の講演をもう少し長くお聞きしたかった。

    ・私自身、違う病院の納得のいかない診断が原因で他の病院(現在通院中)に通い、一命を取り留めることとなりました。前病院の内情を調べてみたところ、専門医以外が、その科を担当し、また、担当医の所見も十分ではありませんでした。(失礼ですが)Drの知識力をあげることも必要ではないでしょうか?(病院の症例数、実績数を公開することも悪くはないですか)